日本のヘヴィメタルバンドGUNSHIP666、前作「Kamikaze Fuck You」から3年ぶり2017年リリース2ndフルアルバム。
今作も前作同様プロデューサーにMikey Doling (Snot, Soulfly)を起用。ミックスにはDave Fortman (Slipknot, Evanescence, Mudvayne, Eyehategod, Superjoint Ritual) 、マスタリングにはMaor Appelbaum (Faith No More, Sepultura, Halford, Fight, Armored Saint)というそうそうたるメンバーで制作。タイトルトラックの♯①hellshimaから本編スタート。重苦しいギター音でダークな雰囲気から始まりボーカルANGRYの咆哮からどんどん曲が盛り上がりを見せていく。サビはギターMASAMIのコーラスも入りメロディアスに歌い上げHELLSEXのドラミングも強力で身体に重低音がビシバシ伝わってくる。疾走感あふれるギターから始まる♯②はMASAMIとANGRYのボーカルの掛け合いがとても気持ちいい。メロディアスな曲なのにヘヴィさも失わずパワフルなキラーチューン。グッとくるギターソロも最高。正直1stから聞いてきてこんなメロディアスな曲も作れるということに驚いた。バンドの今までのイメージはグルーヴ感あふれるスラッシュメタルという感じだったがこの曲でこのバンドの引き出しの多さを感じた。デス、スラッシュ好きだけではなくメロディアスなメタルが好きな人にもアプローチできる曲ではないだろうか。スラッシュ、デス曲一辺倒にならず近年のロブハルフォードを彷彿させるハイトーンでサビを歌い上げる#⑤など前半からバラエティに富んでいて流れるようにアルバムが進んでいく。ヘヴィな強烈なバスドラムから野太いボーカルが響き渡る今作最速のスピードチューン♯⑦、ミドルテンポな骨太サウンドが光る♯⑩など前作に比べて音楽性の幅に広がりを見せている。ボーカルANGRYの野獣のような咆哮、MASAMIのテクニカルなギター、HELLSEXの戦車のような強靭なドラミングが合わさり3ピースバンドとは思えない超重量級サウンドに圧倒される。サウンドは本場アメリカンなのに歌詞には日本のテイストを上手く組み合わされているところにGUNSHIP666の掲げるKAMIKAZEメタルを感じることができる一枚になっている。全10曲40分ながら極上のヘヴィサウンドが堪能できお腹いっぱいのアルバムに仕上がっている。
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